改めて

土曜日、15時前の気温の高い時間。
練習に出かけようと家を出たところ、工事現場の交通整理のお兄さんに道を聞いているお婆さんが居た。
横を通り過ぎようとすると、「すいません!」と今度は小生に道を尋ねてきた。
手には1km弱離れたところのグループホームの夏祭りのチラシ。
そこに行きたいのだと言う。
とりあえず、方向が同じなので一緒に歩いて案内することにした。
ただが1km弱の道だが歩調を合わせて歩くとやたら時間がかかる。
ちょいとイライラしながらも、イケナイイケナイと思い会話をする。
でも、どうも話がチグハグ・・・・
「東京の世田谷から来たんだけど、この辺りは年寄りが多いねぇ〜!!」
ん???年寄りが多い????そうかなぁ〜普通だと思うが???
顔がかなり赤くなっていたので
喉乾いてないですか??と聞いても、「東京っ言ったらみんな知ってるしね、でもここはお風呂屋さんが多いねぇ〜・・・」
なんの事を言っているのやら??
そこでようやく頭の回転の遅い小生も気づいた。
認知症だ・・・・・
グループホームに入居している認識がないから、
なぜまわりに年寄りばかり居るのか、なぜ大きなお風呂に入るのか理解できていない。

そう思って、お婆さんの顔をみて話していると、なんだか3月に他界した父の顔がダブった。
父も生前、認知で徘徊がひどく何度も迷子になり、その度に見ず知らずの人に何度も助けられた。
父の場合はもっと重症で話にならないし、とてつもなく遠くまで行ってしまっていた。
助けてくれた人はどんにな大変だっただろうか・・・・
この程度でイラッとした自分が申し訳ない。
そう思うと名も告げず父を助けてくれた方々に改めて感謝。
ありがとうございました。

お婆さんのグループホームにつくと夏祭り真っ最中。
まだ出来立てのホームで初めての夏祭り。
職員の方もバタバタ。
おそらく夏祭り中にホームからふらっと出てしまい迷子になってしまったもよう。
初盆を前に「ちゃんとしとるか!」との父の戒めのように感じたお婆さんとの出会いなのでした。